14.02.26, 01:44

中国のカード

 9月3日を「抗日戦争勝利記念日」、12月13日を「南京大虐殺犠牲者国家追悼日」とする法案が近く国家の記念日として正式に決定されるようだ。
 ふーっと溜息をつく。
 例えば、南京大虐殺と言われる事件は日中戦争時にあったのであれば、1937年。今から77年前である。
 そんな古い話だから、どうでも良いなどという意味は全くない。
 だが、リセットなしで前に進むには互いに辛すぎる事件であろう。
 先日、弊社が奨学金を拠出するアメリカのコニチカット州Brien MacMahon High Schoolの生徒さんが来日された際に興味深い話がある。
 それは広島の原爆ドームを訪れた時である。来日された彼らは、自分たちの祖先が落とした原爆によって多くの人が倒れ、亡くなっていった。その事実を知りながら、広島原爆ドームを訪れることは心臓の鼓動がヒートアップすることと同義だ。
 なぜか?
 多くの日本人に冷ややかに見られるだろうと予想できたのであるが、記念ドームを訪れた彼らは、一様に驚くことになる。
 日本人はだれ一人私達に敵意を感じる視線は送らなかったのである。むしろ、皆さん、親切で驚いたのである。
 ところが、同日、同じ記念館を訪れていた中国人に彼らが話しかけて、非常に驚くことになる。
「この原爆より我ら祖先が受けた南京大虐殺の方がどれだけ大きかったか知っていますか?」
 確かにその事件の信憑性そのものも問う声もあるが、起きた時代背景を今と同一で論議しても解決されない。
 ただ、史実と政治のカードを同一にして今もこのカードを利用しようとすることには疑問がある。
 全ては教育である。
 我が日本は世界で唯一の被爆国であり、その直接的加害者はアメリカである。
 しかし、日本は歴史的精算を既に終えたものとして彼らと友好を築いてきた。
 一方、中国や韓国は異なるのである。
 史実の風化はあってはならないし、前を向いて謝罪することも必要な時もある。
 だが、単純に「みんな仲良く」政策をとった方が長い歴史の中では有効なことぐらい小学生でもわかるのに・・・。

by 西岡博史
posted by nishioka   全般    

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